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Japanese dress
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「と、いうわけでな。着るものがなかった」
「長いよ!どんだけ濃い夜をおくったんだ!?だから今日赤松見てないのか。生きてるのかなあいつ」
道理で洗濯機がいつもより多く回っていると思った。
冷や汗を拭いながらその後の展開に掌を重ね合わせる。
菊次は疲れたように首に手を添えてため息を零した。大変だったんだろうなとは何となく分かった。
改めてまじまじと眺めてみると、そう悪いものではないような気がしてくる。
初見はインパクトが強すぎたけど、時間がたってきたので見慣れてきたような気さえする。
普段はゆったりしている着物を着ている兄貴の身体のラインが伺える。
思った以上に図体がよくてちょっと羨ましかった。筋肉とは無縁の自分の身体を見下ろして悲しくなった。
「ごめん」
「なにが?」
「この格好だ」
「?何で謝るの」
「情けないだろ高校生のうちに買ったジャージを着てるなんて。お前の前では格好つけておきたかったんだがな。生憎他の着物もクリーニングに出している。スーツでいいならあるんだがどうもネクタイが上手く結べてなくて」
「家の中でスーツってのもおかしいよ!?でもまあ、うん。たまにはいいかもね。新鮮で。兄貴は何でも着こなせれるから羨ましいよ」
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