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「え、別にいいですけど何でですか?」
「何でもない」
「何でもなさそうには見えないんですけど…」
「実際、そうなんだがな」
「いやでも」
「そんなに俺と一緒に帰りたいのか?」
やや挑発気味に鼻で笑われて、むっとさせられる。
傍から見れば駄々を捏ねているように見えるのだろうか。
俺は理由が気になるだけで、別に東條さんと一緒に帰りたくて駄々を捏ねているのでは…ない、はずである。
うん、そこまで子どもじゃない。
そんなんじゃ俺が東條さんに甘えてるみたいじゃないか。子ども扱いされているようで不本意である。子どもと称されるような歳じゃないし、なんだか年下として見られるのが嫌だ。
「怒るな冗談だ」
拗ねた俺の気配を感じ取ったのか、軽く訂正される。考える前に、ついてでた言葉が空気を打ち鳴らす。
「はい。一緒に帰りたいですよ」
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