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本宮が出社すると、部下の桐島が女性職員に囲まれ、笑顔であしらっているところだった。
そんな見慣れた光景に、こちらも笑顔で話しかける本宮。
「今日も朝から賑やかだね」
「本宮部長、おはようございます」
女性職員に囲まれていた部下が、先程とはまた違った笑顔で自分に挨拶を返す。
若手の中で一番人気のある桐島が、自分へ尊敬の眼差しを向け懐いてくるのが、本宮にはなんだか嬉しかった。
『これで、ノンケでなかったらなぁ。
会社で一番美人の彼女とは別れたらしいけど、桐島くんだったら既に新しいコがいるんだろうなぁ』
デキる男と評判の本宮が、実は笑顔の下で朝っぱらからそんなことを考えているとは、きっと誰も気付いていない。
いや、本宮ですら、まだ意識していなかった。
デスクへ歩を進めながら、本宮は桐島の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「本宮部長…」
桐島のちょっと困ったような声に、イタズラ心が揺れるが、会社で朝っぱらから何ができるわけでもなく。
気を紛らわすように、すれ違いざまに挨拶をしてくる部下の頭をポンポンと撫でながらデスクに着く。
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