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【認識 浅原side】
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【認識 浅原side】
…………………うわ。
うーわ。
大学の食堂で「はい、あーん♪」とか、ないわー。萎えるわー。
しかもあんなみずぼらしい眼鏡くんと。
「…………なーに見てんの」
アキヨシが寄ってきた。さっき会話してたときに、こいつのこと指差したの、バレてたかな。クソ。よってくんなよ、めんどくせえ。
「別に?」
「この前から気にしてない? あの子のこと」
「してない。…………つか、俺、飯は一人で食いたいんだけど」
しれっと隣に座ろうとしたアキヨシに、牽制をかける。一発ヤッたぐらいでどうこうとか、きしょい。うっとうしい。
後腐れないやつだと思ったのに。
「…………そんな警戒しなくてもいいじゃん。話したいだけだよ」
「…………あっそ」
「えー、なに。実はああいうのがタイプ? 可愛いもんね、子犬みたいで」
「お前のが可愛いよ」
意味はない。黙らすのに効果はある。
「っ…………………………それはどうも」
「…………」
「で? なんで同じラーメンとか食べちゃってんのさ」
ぶはっ。
思わず吹き出す。ああ、汚ぇ。
「っ………あのなぁ、」
むこうは一番安いほぼ具なしの醤油ラーメンで、こっちは倍の値段する北海道徳盛味噌ラーメンだっつの! 器からして違ぇだろ!
……………………えっ?
俺、キモくない?
さっき近づいた一瞬で、奴の昼飯考察してたとかキモくない?
「………………冗談ですけど?」
さすがにアキヨシも引いてる。冷たい視線。
とか思ったら、奴の昼飯も似つかわしくないこってりラーメンで萎える。
「…………お前、そんなの食うの」
イケメンなのに。
「好きな人とは同じの食べたいじゃん?」
「え、お前好きな奴いんの?」
「…………でもさすがに全く同じの食べてたら気色悪いじゃん?」
「? ああ、そう?」
「あと個人的に、味噌ラーメンが食べられない」
「……………………………………………………あ、えーと」
「いただきまーす」
「…………………」
うはあ、めんどくせ。
「…………俺そーゆーつもり、ねーけど」
「知ってる。とっかえひっかえしたいんだろ。わかってるって。……で、可愛い子紹介したいんだけど。どう?」
「なにそれ。お前のお手つき?」
「違う。バイト先で知り合った。経験あるけど、全然まっさらな子だよ」
「……………お前、どんな感情で俺にそいつ紹介してんの」
「それ聞くんならちゃんと拾えよ」
「なにを」
「俺の気持ち」
「……………じゃあ聞かない」
「うん」
なんだ、こいつ。変なやつ。
まーでも、美人だし、いっか。
「…………そいつの写メある?」
「あるよー。…………………ほい」
「あら可愛い」
「でしょー! 性格もすっごくいい子なんだよ?」
ほんと、どうなってんの。
こいつの脳ミソ。
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