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「にしても、あんたほんとに大学生なの」
「なんに見えます?」
「すごいテク」
「あざーす」
「今まで何人とヤったのよ」
「えー?……………わかんねえっす」
「やだ。検査はちゃんとしなさいよ」
「してなきゃあんたとヤってねえよ」
頭を撫でる。年上。……………それ以外は知らない。名前も、年齢も。職業だってさっき聞いた。
「んふ。…………しっかしまー、ミサキちゃんも変わってるわよねー」
「えー。なにがっすか」
「普通自分のイイオトコ、よそに回す?」
「そーゆー趣味なんでしょ。…………こんなことやれとか言うし?」
既に録音を切ったスマホを見せる。ハメ撮りならわかるけど、声だけ録音しろとか意味不明な条件付きでの紹介だった。聴くだけより、映像あったほうがよくない?
「あー。ね。あたしは別にどうでもいいけど」
流出させないならいい、と承諾して、俺はアキヨシに頷いた。ぶっちゃけ、有名なサイトのいくつかに、ハメ撮りも写真も載せたことはある。相手も俺もバレないようなやつだけど、見るひとが見たらわかってしまう、かもしれない。ま、バレても、俺だってどうでもいい。
恥ずかしくない。…………乾燥している。そこらへんの感覚は。
「また会える?」
その質問は煙ではぐらかした。
「ないか。…………あんたそーゆーことしなさそうだもんね」
「…………………………あいつがいいっていうなら会うよ」
「ミサキちゃん? あんた、あの子のなんなのよ」
「オトモダチ」
「付き合ってんの?」
「まっさか」
笑える。付き合うとかどうだとか。バカバカしい。ヤりたいだけだ。俺は。
「だよねえ。………はあ、若い子の考えることって、わかんない」
煙草の火を消して、彼はベッドに潜り込む。さてと。立ち上がって、風呂を入れる。戻ってきて、煙草を灰皿に押しつけた。
そっぽ向いて丸くなってる奴の、肩を叩く。
「なんでそっち向いちゃうの」
「ええ……?」
一緒にベッドに入って、抱きしめる。さっき散々いじめた身体。あったかい。優しくしたくなるのは、反動だろうか。
「………………………別にこんなことしてくれなくても、いいんだけど」
「俺がしたいの」
頭を撫でて、額にキスする。恋人ごっこ。柔らかい気持ちがずっと続けばいいのに、こうなるのはいっときでしかない。
人と付き合うのに向いてない。
相手は幸せそうな顔をして眠った。
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