アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
子供
-
どうするか
あんな怯えた目で言われたら救急車も呼べない。
とりあえず俺の家へ連れて帰ろう。
そう思い、車へ乗せるために雨でびしょ濡れの子供を抱きかかえた。
ずぶ濡れの体が俺の服を濡らしていく。
服を通り抜けた水が肌に触れるまで、そう時間はかからなかった。
いつから雨に打たれていたのだろうか。体はとても冷たかった。
車の助手席に座らせ、背もたれを少し倒してやった。
震えていたのでブランケットも掛けた。
助手席は濡れてしまうが、今はそんなこと気にしてる場合じゃない。急いで帰らないと。
「大丈夫だからな。もうちょっと頑張れよ。」
「はぁっ、は、....っ..は...」
聞こえてくるのは辛そうな呼吸音
返事がないのはわかっていたが、あまりに辛そうで声を掛けずにはいられなかった。
カチッ、カチッとウインカーの音が嫌に耳に入る。
信号待ちの時間を恨めしく思った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 190