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おてがみ
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今日もぼくは字の練習をするの。
買ってもらった本にいっぱい書いて練習する。
神童さんに見せると、神童さんはいつも「偉いな」「上手くなったな」って褒めてくれるの。
だからもっともっと練習するの。
とまと、書けるようになった。覚えたの。
わんわんはいぬっていうお名前なんだって。
他にもあれからいっぱい覚えた。
神童さんが全部教えてくれた。
神童さんのこと本当にだいすきなの。
神童さんのたんじょうびプレゼントは、ちょっとずつ出来てきてる。
奏斗さんがちょくちょく来てくれて、僕に折り紙を教えてくれる。
「凛月くん。お手紙書いてみたら?慧きっと喜ぶよ」
「おてがみ?」
「そう、凛月くんの気持ちを紙に書いて渡すんだよ」
「神童さん、喜ぶ??」
「絶対喜ぶよ!」
奏斗さんがそう言ってたから、おてがみも書くことにしたの。
まだ出来てないけど、思ってることちゃんと伝えられたらいいなぁ。
全部全部、神童さんにはひみつ。
できたおりがみもおてがみも、見つからないように棚の奥に隠してるの。
これはきっと、ぼくと奏斗さんしか見つけられない。
はやくたんじょうびにならないかな。
はやく見せたいの。
ひみつはとっても難しい。
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