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何度目の
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急に病室のドアが開いて、慌ただしく看護師が入ってきた。
ベッドに乗せられた凛月は呼吸がおかしくて、過呼吸を起こしていることはすぐにわかった。
看護師から軽く事情を聞き、すぐに凛月に話しかける。
「怖くなっちゃったのか?大丈夫だぞ〜、ちょっと触っていいか?」
「こっ、い...さ、はっ、、はぁっ、、む、」
俺に返事をしようとしてる風には見えない。
まだ止血しきれていないため、起き上がらせることは出来ないのだという。
とりあえず頭を撫でれば少しは落ち着くかと思い、頭に手を伸ばすが、それすら怖いようで目をぎゅっと瞑ってしまった。
「凛月くん!しっかり息吐いて!」
数名の看護師も凛月に呼びかけているが、凛月はそれに酷く怯えているように見えた。
病室のドアが開いた。
「やっほー!今日も来...ん?なにかあったの?」
入ってきたのは奏斗だった。
「なにかあったの、じゃないですよ!凛月くんが過呼吸で大変なんです!」
「過呼吸かあ、まあ慧に任せれば治るでしょ」
そう言って奏斗は椅子に座って様子を見ている。
何か手伝うとかいう気はないのか。
まあ何か手伝う事があるのかと言われればないんだが。
それにしても困った。
凛月は怯えるばかりで全然こちらに反応をしてくれない。
苦しそうな凛月を早く治してやりたいのに...
「...ねえ、看護師は一旦出ててくれないかな?」
「え!?ですが...」
「大丈夫。ここは慧1人に任せよう。人に囲まれてる事に怯えてるように見える」
「...はい。わかりました」
奏斗がいて助かった。
俺も薄々そう感じていたが、ただの保護者であるため言いづらかったのだ。
奏斗のことだから、それも察して言ってくれたんだろう。
早く治してやらないと...
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