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星
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ウラトが眠りについてしばらくすると、帳が朝起きる時のように伸びをして起きてきた。
「おはよ」
すかさず絢斗は声を掛ける。
「…はょ。え、僕寝てた?」
「うん。もう爆睡」
まじかぁ、と残念そうにする帳。そこにはもうウラトの面影はない。
ふと空を見上げると、もうかなり暗くなっている。
午後6時。部活をしている奴らももうそろそろ帰る時間だ。
「…帰るか、帳」
「おぉー…」
「帳?」
彼の目には、ひとつの星が映っていた。
「いちばん星」
「綺麗だよな」
「うん…あ、ごめん!帰ろっか!」
そうして2人は階段を降りた。
校門を抜けて少ししたところで「また明日な!」と言いながら2人は別れた。
「やっぱ今日は星綺麗だなあ…」
1人で星を見ながらそう感心していると、ドスッと大きな男性の胸に飛び込んでいた。
「あっ!す、すみませんっ!!うわ、ああの!だ、大丈夫…ですか…?」
コクンとその男性が一度頷いたのを見て、帳はすぐその場を離れようとしたが、男性の顔が自分の耳の横にあることに気がつき、離れられなかった。
「っ…ぁ、の……」
「姫崎……黒ワゴン……3台……」
えっと思い、声のする方を見たが、彼の姿は見えなかった。いなくなっていた。
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