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「秋、朝だよ」
「んぅ……」
「はぁ…もう仕事行っちゃうからね」
その声を最後に、部屋が静まり返る。
「あさ…」
まだ眠い目を擦りながら鎖を引きずり、階段を下りてリビングへ向かった。
机の上にはトーストとコーンスープがおいてあり、隣に紙が置かれている。
『夕方には戻るから、それまでテレビとか見ていい子でいてね。』
(テレビ…)
リモコンを探しだし、テレビを付ける。
勿論まだニュース番組ばかりだ。
最近の事件を把握し、朝御飯を食べながら撮り溜めしてあった映画を見た。
「暇だな…」
鎖を持ち、ソファーから立ち上がって部屋を探索する。
二階建ての一軒家で、結構新しいめだ。
(ここが玄関で…ここは…物置へやかな)
大体の間取りを把握し、玄関の前に座り込む。
(早く帰ってこないかな)
冷たいフローリングに埃は一切落ちていない。
壁に頭をもたらせながら帰ってくるのをじっと待った。
「ただいま…って、こんなところいちゃ風邪引いちゃうでしょ」
ぼーっと放心状態でいる間に帰ってきたようだ。
「逃げようとしてたの?」
俺を抱き上げながら質問した。
ゆるゆると頭をふり、ひろとさんの首に抱きつく。
「じゃあ寂しかったの?」
質問には答えず、ぎゅっと抱き締める手に力を込めた。
何も言わずに背中をさすられ、ソファーへ移る。
「着替えてくるから待ってて」
ソファーに下ろされ、鎖はソファーの足にくくりつけられた。
猫耳フードを被り、踞って横になる。
尻尾を握りながら睡魔に身を任せた。
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