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お酒の入ったチョコレート
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お腹も大分落ち着きケーキの箱を持ってきて開けて見るとたくさんの種類が入っていて目を輝かせた。
「好きなの食べていいからね。」
「わーいっ。どれにしようかなっ。」
「ん?この小さな箱は?」
「あぁそれは何かおまけで貰ったんだよ。チョコレートじゃないかな?」
大人っぽい缶はチョコレートが入っていると聞くと楽しみが増えたと嬉しそうにしチョコは後にしてケーキのタルトを選ぶとお皿に乗せた。
「苺美味しそうっ。」
「拓也は?チーズケーキ好きだろ?」
「じゃあチーズケーキで。」
「俺は抹茶にしようかな。」
幸せそうに食べていると二人に見られ頬を赤らめた。物凄く食べにくいけどケーキが美味しいので良しとする。
「んー、美味しかった。」
「もう食べたの?」
「美味しくてつい……。」
「気に入ってくれて良かったよ。」
「チョコレートいただきますっ!」
考え事をしていたせいかあっという間にタルトを食べ終わりチョコレートの缶のシールを剥がしていた。これがおまけだなんてそこのお店は太っ腹だ。
「んー……んぐ!?」
「涼?どうした?」
「こ、れ…………お酒入って…」
「え!?あぁもう桐野くんこのティッシュに出してっ。ペッ、しなさい。」
「やだ!もったいない。」
どんな味だろうと一つ食べると中からトロリと液体が溢れ直ぐにお酒だと気づくも吐き出すのはもったいないと飲み込んだ。
「兄貴これ……」
「うわ…商品説明書見ておくんだった。」
「涼大丈夫か?」
「ん……大丈夫…………たぶん。」
体はポカポカするが意外と平気だった。お酒は何とも言えないがチョコレートは美味しかった。
「ケーキもう一つ食べる。」
「このチョコケーキ食べな?」
「ん……そうする。」
「ごめんね桐野くん。まさかお酒入ってるとは……」
「大丈夫ですっ。」
ちゃんと見なかった自分が悪いのだとお兄さんは何も悪くない。チョコケーキを食べると濃厚な味が広がり幸せだった。
「顔赤いな……水飲ませとくか?」
「んー…………大丈夫ですよ。」
「度数は低いけど心配だな。」
そんなに心配しなくてもいいのにとチョコケーキも食べ終わると満足しお皿を片付けようとフラフラしながらキッチンに向かった。
「おい涼ストップ!」
「んー?なーに?」
「俺が洗うから座ってろって。」
「お願いします。」
素直にお皿を渡して戻るとソファに座りお兄さんに頭を撫でられ目を閉じた。まだお蕎麦があるのだ。一緒に食べたい。
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