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蓮を呼んでダイニングテーブルに向かい合って座り、手を合わせる
「「いただきます」」
蓮が2口ほど食べて「もういらない」と言い出した
「食べられない?」
「お腹いっぱい」
それが嘘だということはバレバレだった
「うーん。無理しなくていいけどせめて一品は完食してほしいな
スープなら飲めるんじゃない?」
「…もういらない!」
箸を置いて立ち上がり寝室に籠ってしまう
時間を置くべきか追いかけるべきか迷いながら食べていると、いつの間にか昼ご飯を食べ終えていた
一つ深呼吸をして寝室のドアをノックして覗くと蓮は布団を被っている
近づくと寝たふりをしていることに気づいた
添い寝して耳元で囁く
「れーん。バイト先でなんて言われたのかわからないけどさ。
蓮はとっても頑張り屋さんだし、素直だし、優しくて人に気遣えるし、周りをよく見てるし、たまに見せる笑顔がかわいいし、あ、あとエッチの時は…」
言いかけて蓮に遮られた
「……もういい」
「俺は蓮のいいところいっぱい知ってるよ」
「…うん」
「でも俺は蓮の苦手なことも知ってる
自分の気持ちとかつらいことを言葉にするのが苦手だよね」
「…うん」
「……ゆっくりでいいから何があったのか話してくれる?」
蓮が少し考えてからゆっくりと話し始める
「面接のときに、パニック障害があって、発作になると欠勤したり遅刻するかもって伝えた。
その時店長が一緒に頑張ろうって言ってくれたけど、結局パニック障害のこと、理解してもらえなくて。それで今までずっと、店長からも他の店員からも、嫌がらせされてて。
就活とバイトと学校の、ストレスが積み重なって、バイト行くこと自体、しんどい、けど、バイトしないと生活、できないし。
嫌がらせが怖くて、パニック発作、起こすこと、多くなって、それで、遅刻とか、欠勤、たくさんして、今日クビに、なった」
蓮は必死に泣くのをこらえている
こんな時くらい、泣いてしまえば楽になるのに
何も知らなかった自分にも、バイト先の奴らにも腹が立つ
恐る恐る1番の疑問をぶつけた
「俺に相談しなかったのはどうして?」
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