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2人取り残されたリビングは一瞬静まり返った
雄一さんの今までの優しそうな雰囲気は消え去っている
「蓮から期限のことは聞いているかな?」
「期限、ですか?」
「そう、あの子には30歳までは自由にしていいと言ってある
そのあとはうちの経営に加わってもらう予定だよ」
「そう、なんですね」
「聞いていなかったのかな?
その時君はどうする?
蓮にはそれなりの家柄の娘さんと結婚して子孫を残してもらいたい」
「蓮は、その、結婚のことに、納得していますか」
「いや?まだ妻にも伝えていないからね
でも君たちの関係には終わりがあることはわかってもらえたかな?」
「蓮が、俺を選んだら、どうするんですか」
「そんなことはあり得ないよ。蓮は昔から私の人形(いいなり)なんだよ
それからあの子、かわいいだろう?私が躾たんだ」
この瞬間に蓮が自分の意見を言わない理由が分かった
そして蓮はこの人の人形なんかじゃない
反論しようとしたがそれは蓮本人によって阻止された
「父さん?浩太?ご飯用意できたよ」
「ああ、今行くよ」と先に返事をしたのは雄一さん
蓮が再び部屋から出ていくと
「じゃあそう言うことだからね?」
と耳打ちされて立たされた
早くここから立ち去りたい、この人は蓮のことを狙っている
もし今日夜までいたら蓮はこの人に汚される
しかし逃げることも叶わず、結局夜になってしまった
昼を食べた後、雄一さんはどこかへ出かけていき、蓮は紗良ちゃんに勉強を教えるらしく2階に上がっていった
「夕飯も食べて行ってください」
と佐智さんが言ってくれたがそんな気にはなれない
あの人がいつ帰ってくるかわからないのだから
6時を過ぎたあたりで勉強がひと段落したと2人が下りてきたので蓮に帰りたいことを伝えて夕食は断って車に乗った
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