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「……ぁ……も、やめっ……! あぅ!」
高まる射精感。震える手で椿の腕を押さえる。
椿は男相手に抵抗ないのか……
こんな声出したりして……本当は気持ち悪いって思っているんじゃ。
椿。今、どんな顔をしている……?
緊張しながら、そっと見上げる。
「…………何? イキそう?」
椿の前髪から水滴が落ちる。
いつもの優しい椿と全然、違う――
ギラギラしている目。男の顔をした椿に囚われる。
足に硬いものがぶつかり、ハッとする。
椿も勃っている……
その事実に安堵した。
俺でも大丈夫……?
…………涙が出る位、嬉しかった。
泣いているところを見られたくなくて、ぎゅっと抱きつく。
ごめんね。美奈子ちゃん……
一回だけ椿を貸して。
絶対に、これからは邪魔しないから。
指で涙を拭う。
首に腕を回して、キスを強請った。
椿は俺の前髪をかきあげて、熱いキスをくれた。
一度だけ。これきりにするから……
椿の『最初』が欲しい。
――――身勝手な俺の願い。
「うっ。……ッ……ァっ!」
どうしよう。興奮して声が抑えられない。
「朝日奈……」
熱っぽい目で見られて、さらに体が熱くなる。
「挿れるよ……」
熱いものが後ろに当たり、ゆっくり中に挿ってくる。
オモチャよりもずっと熱くて大きい。
圧迫感に苦しくなりながら、乱れる息を必死に整える。
「キツ……朝日奈……痛くない……?」
掠れた声に、切迫詰まった表情に。
胸が詰まる……
痛い。でも、椿に抱かれている。
温かい……
『椿が好き』
言葉にできない想いが溢れ出す。
愛しくて切なくて、涙が流れてきた。
――自分の心臓の音しか聞こえない。
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