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兄さんのバイト11
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「遅い……………」
駅前に9時30分って言ってたよな……?
もう10時15分なんだが……
「慎也!すまん、遅れた!」
「遅過ぎです。俺はちゃんと早く来て待ってたのに。」
「お前なあ…」
「……ってか先生、車すごいですね。」
赤のスポーツカー……日常的に使うにしては派手すぎだし、趣味わる。
「免許取ったって言ったら親父が寄越したんだよ。俺の趣味じゃねえぞ。」
俺でも知ってるような高級車を免許取得祝に……金銭感覚狂ってる…………
「……まあいい、行くぞ。乗れ。」
そんな感じで都築の車に乗って行ったんだけど、周りからの視線が痛くて正直辛かった。
何て言ったって、男2人でスポーツカーだからな………
それから20分後ーーーーー
「着いたぞ。」
そこにあったのは、高級感漂うおしゃれな店だった。
「昔からの知り合いがやってるんだ。中々いい店だろ?」
「はい。喫茶店……ですか?」
「ああ。常連には豆を売ってくれる。」
常連な訳ね。
「俊彦!!!!」
嬉しそうに都築を呼びながら出てきたのは、結構整った顔をした男。
「久しぶり。元気だったか?」
「おかげさまで。お前みたいな常連が増えてきて大分経営が楽になったしな。」
「ならよかった、目指すは2号店だな」
「はは、頑張るよ。」
2人は俺のことを無視して話し続ける。
都築にこんなに仲の良い友達がいるなんて、考えもしなかった。
しばらく話し込んで都築がふと思い出したように
「仁、頼んでたやつ、貰っていいか?」
と言った。
「おお。準備しといた。今回は特別早かったな、何かあったか?」
「慎也が欲しがったから「慎也って誰だよ」ああ、こいつこいつ。」
そう言って俺の腕を思い切り引っ張った。
「え?あ、はじめまして、望月慎也って言います。都築先生にはいつもお世話になってます。」
とりあえず自己紹介が基本だと思ったから、挨拶をしたのに
「へえ。お世話…俊彦が……?」
なんて不穏な呟きを漏らしたあと
「俺は永澤仁。俊彦とは高校時代からの親友なんだ。よろしく。」
ってニコニコしながら言ってきた。
俺のことジロジロと見てくるし、この人なんだか怖い…………
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