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やつの想い4
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しんどい………
学校早退したのなんて初めてだ……
家に着いた途端、力が抜けて動けない。
もう夕方なのに、まだ夕食の準備に手をつけてもいない。このままだと兄さんに夕食を作れない、それは困る。
なんとかしないと………
ーーープルルルルーーーーーー
こんな時に電話かよ……
しかも公衆電話からって、なに。
「はい……もしもし……」
『あっ、慎也か⁈お前学校早退したんだって…?あの、その、………大丈夫なのか?』
電話から聞こえてきたのは、今一番聞きたくない声だった。
大丈夫か、なんてふざけてる。
「誰のせいだと思ってる?」
『…………俺、だよな………』
「分かってるなら、もういいだろ。」
しんどいのにお前の声なんて聞きたくない…
『慎也………今から家に行くから。大人しく寝てろよ。晩飯くらいなら俺でも作れる。』
「やめろ!くるな!」
あんなことをしたのが、夕飯くらいで許されるとでも思っているのか。
『…………………大人しくしてろ。』
「おい!来るなって言っ……………
ーーブチッーーーーーツーーツーーー
切られた………」
ダメだ。会いたくない。
逃げないと…
逃げるってどこへ?
兄さんが帰ってくるのに?
だめだ。
兄さんをアイツと2人には出来ない…
余計に頭が痛くなってきた、もう、だめだ
なんだかクラクラする……………
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