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やつの想い8
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よく寝た………もう朝か…………。
「慎也、おはよう!」
目が覚めてすぐに視界に兄さんがうつりこむ。
兄さんが寝転んでいる俺の顔を覗き込んでいる、息がかかりそうなほど近い。視界の、全部、兄さん。
あまりにも可愛くて癒される。
「兄さん!帰ってきてたんだ!」
思わず声が弾む。
「元気そうでよかった〜!圭吾君からLINEもらってすっごく心配してたんだ!」
う、わ、嬉しい。
あんまり心配かけたくないけど、心配してもらえたのは、本当に嬉しい。
元気そうっていうか、たった今元気が出たんだけどね!
「俺が帰ってきた時には慎也寝てたから、その間すごく不安だった………元気で本当に良かった…」
なんて言われて、たまには学校休むのもいいかもしれないなと思った。
俺ってやっぱり単純な人間なんだなあ…。
「あ、慎也お腹すいてる?お粥あるけど食べる?」
兄さんが思い出したように言う。動いてないからあんまりすいてない。
「兄さんが作ったの?」
それなら食べたいけど。
「俺じゃなくて優兄だよ〜」
………アイツが作ったなら今食べなくてもいいな。
ってか、どこいったアイツ。
「へー………優征もう帰った?」
まさか俺が寝てる間に兄さんに何かしてないだろうな……。
「えっ……?……うん、俺が帰って来たら、もう大丈夫かな、って言って帰ったよ。」
ちょっと待って、何だ今の間………。
あとであいつ問い詰めないと。
「そうなんだ、色々やってもらったし明日お礼でもしないとね。」
そもそも体調崩したのはアイツのせいだけどな。
「今日は?学校行かないの?まだ間に合うけど…」
「今日は休もうかな、たまにはゆっくり休むのもいいかもしれないし。」
皆勤賞逃したな……………。
「じゃあ俺今日は1日家にいるから、久しぶりに慎也とゆっくりできるね!」
兄さんがにこりと微笑む。
やったぁああぁあぁああぁあぁああぁあぁああぁあぁああぁあぁああぁあぁああぁあぁああぁあ!
皆勤賞なんてもうどうでもいい、降って湧いた兄さんとの1日に、俺はテンションMAXだ!
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