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「はぁぁあ…終わった、緊張したぁ…」
「お疲れ。さすがに座りっぱなしはきつかったな」
無事に終わり、教室に戻ろうと長い廊下を歩く。
(確かに座りっぱなしで腰が痛い…)
腰をさすり、気持ちばかりの背伸びと肩回しをする。
「そういえば内部生の人たち名前呼ばれなかったよな?俺たちの名前だけだったもんな?」
「言われてみればそうだね。なんでだろ?」
2人でうーん、と考えていたらいきなり後ろから話しかけられた。
「あの!川野 奈茅さんちょっといいですか!」
「へ?…誰ですか?」
奈茅がものすごい爽やかイケメンに名前を呼ばれて、しかも腕をつかまれている。
(どういう状況なのこれ…)
奈茅の知り合いなのかと見てみるとものすごく嫌そうな顔をしていた。
「なんですか?離して貰えませんか?」
そう言って拒絶する奈茅の顔には明らかな嫌悪感を出している
爽やかイケメンの悲しい顔が見てられなくて思わず背中を押して言ってしまっていた
「奈茅、何か用があるんじゃない?先に教室戻るから話しておいでよ!」
「あ、ちょっと、灯!?えっ…」
逃げるようにその場を離れる。
(ごめん奈茅…!頑張れ!!)
1人だけ教室に戻り、奈茅の健闘を祈りながら待つ。
本当は一緒に教室に戻りたかった。
心配だからと断りたかった。
でも後ろにいる、爽やかイケメンの顔が必死で僕に〝お願いだから2人にさせて〟と目で訴えるように見てきたから…。
背中がゾワッとした。
それに……
奈茅たちから離れる前、チラッと後ろを振り返ったら爽やかイケメンは僕のことを睨んでいるようにも見えた。
更に背中がゾワゾワっとした
(なにあれ、爽やかイケメンならぬ腹黒イケメンじゃないか!2人にしてあげたのに!)
やっぱり奈茅と腹黒イケメンを置いていくんじゃなかった、と遅い後悔をして探しに行く。
教室を出ようとしたらちょうど奈茅が帰ってきた
怒っているような、呆れているような顔で。
「な、奈茅!?どうしたの、なにかされたの!?何か言われた!?僕が置いていったばかりに…」
ごめんね、と奈茅の顔を覗く。
「ーー、された」
「え?ごめん、聞こえなかった」
声が小さいのと周りの音が大きくて聞こえなかった。もう少し奈茅に近づく、
「あいつに告白された。」
「えぇええぇ!…?!」
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