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お互いに服を脱ぎ捨てて、全身で体温を感じ合う。
肌と肌が触れる感触が心地よくて、肩に回した腕に力を入れた。
「恵、そんなに抱きついたら何も出来ないって。」
浅科さんが呆れた様に笑った
仕方ないな、とでも言うように。
「……離したら何してくれんの?」
「また、そうやって煽る様な事を言う。」
「煽ってんの。」
「あぁ、そう。……何がいい?」
多分、お互いに、酒が回っていつもより饒舌になっている。
俺はもう、自分で何を言ってるのか、はっきり分からなくなってきていた。
酔いと、興奮で、おかしくなりかけてる。
「……触って、」
「触ってるだろ、ずっと。」
俺に覆いかぶさって微かに笑うその顔は、
いつもの清潔で端正なスーツ姿の時とはまるで違って、
欲が滲んだ、充血した目をしていて、
そのむき出しの欲情を突き立てて欲しくて、たまらなく体が疼いた。
「……もっと、奥まで触って」
「……いいのか?」
低く囁かれた問いに、顔を腕で隠す様に覆ってただ頷いた。
「……俺のカバンの中に…使い切りの、…ローションあるから、」
「……何、お前、そんな物持って来たのか?」
一瞬の間を開けて吹き出した浅科さんの肩を平手で叩いた。
「ッ……笑うな」
「…痛っ……ふふ、……いや、……カモがネギ背負ってきたみたいだと思って……ふっ、あはは」
どれ?、と呟いて起き上がった浅科さんが、
身を乗り出して、ベッドの下に放り投げてあった俺のカバンの中を探る。
「……これな、」
見つけ出した、ゴムの包み程の大きさの袋を一瞥すると、ペリっと封を切る。
少しの間の後、後ろに垂らされた冷たい感触に一瞬息が詰まった。
「ごめん、冷たかったか?」
「…ん…、でも、…すぐ温まるから」
「……こういうの、使うの慣れてるんだな。」
俺は、浅科さんがほんの少しだけ、
複雑そうな顔をしたのに、気付いてしまった。
「……慣れて……るって程でも、ないけど…」
〝慣れてる〟という言葉に、
ふっ、と頭に浮かんだ真木の顔をかき消す様に頭を振った。
慣れてなんかない。
ギシ、とベッドが軋んで、俺の両足を割って抱える様に浅科さんが腰を下ろした。
ローションを絡めた指が、後ろの穴をなぞって、解す様に動く。
「ッ……ふ、……」
「指、入れてみていい?」
「いっ……ちいち、聞くな……っ」
ツプ、と
指先が入り込んでくるのが分かって、反射的に体がビクついた。
真木の、節ばった指とは違う
滑らかで、長い指が少しづつ入って来る
あいつの、あの、
ただ挿れるためだけのガサツな動作とはまるで違う、丁寧な指に、少し躊躇いを覚えた。
あれ、?
俺、なんで……
なんでまた、真木の事なんか思い出したんだ、
さっきから、なんで
なんでー。
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