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どうしたら
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俺が高校に上がって半年。
テツヤとは一度も会っていない。
なんて謝ればいいのか、
どんな顔をすればいいのか、
わからなくて、
怖くて、
謝りに行けないままときが過ぎて、
そして、ときが経てば経つほど、
会いに行きにくくなった。
まさに悪循環。
いい加減、どうにかしねぇとな。
無冠の五将の悪童が、弟とのケンカ如きでこんなんになるとはな。
笑わせてくれる。
とにかく、週末にでも……。
けど、なんか流れで謝りてぇな。
だとしたら、なにか行く口実が必要だな…………。
っくそ、どうしたら…………。
「花宮!」
突然、体育館に響いた声に、俺もバスケ部の人間も動きを止めた。
「なんですか、先生。そんな慌てて」
駆け込んできた男性教師は俺の前にくるとまくし立てる。
「いいから来い! いま君のお父さんから電話があって――――」
次に紡がれた言葉に、俺は戦慄を覚えた。
「――――弟さんが、病院に運ばれたって……!」
……テツヤが………………?
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