アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
事の始まり
-
事の発端は一時間前に遡る。
おそ松
「じゃ〜ん!」
そう言っておそ松兄さんは
僕達の目の前にコップを差し出した。
チョロ松
「コップ?何か入ってるの?」
おそ松
「兄ちゃんの手柄見てよぉ〜」
手柄?手柄とは何の事だろうか?
そう不思議に思った僕達はコップの中を覗き込んだ。
「うわぁ…綺麗」
開口一口目に出たのはその一言だった。
そう、コップの中のものはとても綺麗だったのだ。
例えるなら海をそのままゼリーにしたような。
まさにそんな感じだった。
トド松
「…けど、これどうしたの?」
おそ松
「お?気になる?気になる??」
トド松
「勿体ぶってないで教えてよ」
おそ松
「実はなー」
ーーーーーー
そして、今に至る訳なんだけれど…
取敢ず現状を確認させて欲しい。
なんで…
チョロ松
「なんで、
一松と十四松とトド松が女の子になってんだよ?!」
驚きが隠せなかった。
と言うよりも、
なぜ、最初に気付かなかったのか。
そして、
なぜ、止めなかったのか。
チョロ松
(おそ松兄さんがタダで食べ物くれた時点で
怪しむべきだったのに…!)
僕が一人葛藤している間も
おそ松兄さんは何時もの様に飄々としている。
カラ松
「ブラザー…いや、違うな……
マイ リトル シスター……そんなお前達もかわー」
一松
「……!」
チョロ松
(うわぁ…見事に鳩尾に入ったな……じゃなくて!)
取敢ずこの現状をどうにかしないと…!
チョロ松
「おそ松兄さん…!」
トド松
「ちょっと!おそ松兄さん!どうしてくれるの…!」
おそ松
「・・・(きょとん」
僕がおそ松兄さんに話しかけるのが早かったか、
トド松がおそ松兄さんに詰め寄るのが早かったか。
多分、同時位だったんだろう。
おそ松兄さんが文字通りキョトンとした目で
僕とトド松を見ている。
おそ松
「なっはははっはっはっw」
おそ松兄さんは大声で笑い出した。
腹を抱えたまま笑い転げてる兄さんを見ながら
僕とトド松は顔を見合わせた。
トド松
「チョロ松兄さん…どうしよう…」
チョロ松
「…解決法が分かるならいいんだろうけど…まぁ、多分、大方、きっと、デカパン案件何だろうけど」
トド松
「戻れるのかなぁ…」
チョロ松
「…まぁ、探しては見るよ」
トド松
「ありがとう…ボクもうちょっと問い詰めてくるね…!」
そう言ってトド松は
おそ松兄さんの元へ駆け寄って行った。
取敢ずおそ松兄さんはトド松に任せるとして、
一松と十四松の様子が気になって僕は辺りを見渡した。
チョロ松
(一松は……いた。
カラ松兄さんが頑張ってる所か…
なら、まぁ、大丈夫?かな……十四松は?)
ふと、姿が見えなかった十四松の事が気になって
僕は辺りを見渡した。
すると、ある一点に視線が止まった。
チョロ松
(いた…)
部屋の隅にちょこんと座っている十四松を見つけて、
僕は駆け寄った。
チョロ松
「十四松……その、大丈夫…?」
僕の問に十四松は静かに顔を上げた。
十四松
「………っ」(ぎゅ
そのまま十四松は無言で僕のパーカーの裾を掴んだ。
チョロ松
(へっ?…十四松?……明らかに元気ない、よな?)
ここまで十四松が笑っていないのも、
静かなのも珍しいかもしれない。
そう僕は思った。
チョロ松
「十四松…?」
取敢ず隣に腰掛けてその顔を覗き込んでみる。
十四松
「チョロ松に〜さん…ぼく、だいじょうぶかなぁ…」
その声がとても弱々しくて、
消え入りそうで僕は思わず十四松の事を抱き締めた。
チョロ松
「…僕が治る方法探してやるから…大丈夫。大丈夫…」
十四松
「チョロ松に〜さん……っあいっ」
十四松は小さく頷いた。
ーーーーーー
十四松と離れ、
事の元凶であるおそ松兄さんの元へ戻ってきた。
トド松に大分絞られたのか
さっきほど飄々とした感じは見受けられなかった。
チョロ松
「ねぇ、兄さん。
要件だけ伝えるけどさ、
これってどうやって治すの?」
『どうせデカパンに作ってもらったんだから、
解決法あるんでしょ?』と続ける
と兄さんは一瞬だけ視線を彷徨わせたあと、
僕に向き直った。
おそ松
「それがさぁ〜?
兄ちゃんとした事が分量間違えちったんだよねぇ」
『若しかしたら治らないかも』と兄さんは続けた。
治らないかも?それじゃあ、
ずっと一松と十四松とトド松はこのままってこと?
チョロ松
「十四松なんて、怯えちゃってんじゃん。」
おそ松
「へ?」
素っ頓狂な声をあげる兄さんに僕は更に続けた。
チョロ松
「一松もトド松も…
このままじゃ困るに決まってんだろ…!
大体おそ松兄さんの所為で
こうなったんだから解決法探せよ…!」
そんな僕の事を兄さんは
またキョトンとしたカオで見ていた。
おそ松
「…んま、治らねぇ訳じゃないし。
身体に害がある訳でもないし、
ちょっとの間このままでもいいんじゃね?」
この兄は此処に来てもまだ反省していないらしい。
ここで僕達が言い争っても
何の解決にもならないから取敢ず今日は引く事にした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 11