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再発
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隼人くんが倒れたことで桐生先生の気持ちのしんどさは加速し、さっきからぼーっと窓の外を眺めている。
会議に出ても上の空だしハンコを押している書類なんて見ちゃいない。おかげで大事な書類に関係ないハンコ押しちゃってるし。
一番近くにいたのにっていう気持ちが大きいんだろうな…。
院長室で隼人くんの入院に関する書類をまとめているとドアがノックされた。
「どうぞ」
上の空な桐生先生に代わって返事をした。
「…失礼します」
あぁ、誰かと思ったら。
目をそらしまくってた受付嬢さんじゃない。
謝りに来たの?なら今すぐ回れ右してくれる?
「あ、の…」
「外行こっか」
桐生先生の、やり場のない怒りがこの子に向けられちゃ困るからね。
でもすごいよ。まだ20代でしょ、君。
院長室に入ろうと思うだけでも勇気いるのにね。
少し離れた資料室の前で話を聞く。
「あの…すみませんでした!!」
だよね。よかった、連れ出しといて。
桐生先生には刺激が大きすぎるよ。
「隼人くんのこと、聞きました。私が頼んだせいで…その……」
もうこれ以上悩みの種は増やしたくないよー。
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