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帰り道
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あー、だるかった…。
学校が終わって、帰路につく。学校やだなー、しんどいなー、明日も学校やだなー、とりあえず学校やだなー、とか思いながら。細い路地に入る。すると、不良が何人かたむろってんのが見えた。うおおめんどくせえ、ひたすらめんどくせえ。サッサと通り抜けちゃおう。サッサと…ん?
……たむろってんじゃないな、あれ。
よく見ると、1人の男子高校生が3人の不良に絡まれていた。ああさらにめんどくせえ……。
……けど、黙って通り過ぎるわけにはいかねえよな、絡まれてるのよく見たらうちの高校のやつだし……、……。
……神屋あああああああ!!!!よく見たらあれ、神屋あああああああ!!!!!
神屋なにやってんの何してんのていうか帰り道一緒だったんだね!!!いや今そんなこと思ってる場合じゃないだろ俺!!!とりあえず助けねえと…!!!!
俺は制服の袖を捲って、戦闘態勢を整えてとりあえずその集団に近づいた。神屋は、不良の1人に首を掴まれていた。
「あれ?神屋、何してんの?」
俺は、なんでもないように神屋に話しかけた。もちろん、周りの不良達は怪訝そうな顔をする。拳に力を込めて、いつでも動けるようにする。
「何お前?この子の友達?悪りぃけど、ちょっとどいててくれる?邪魔だから」
不良の1人が、歪んだ笑みをこちらに向けてくる。ああごめんなさい、その笑みもその言葉も全然怖くないです。
「あんたたちの方が邪魔なんですけど?」
まさに売り言葉に買い言葉。不良の額に青筋が浮かぶ、そりゃそうだわな。でもごめんなさい、やっぱ全然怖くないよ。
「…サッサとどいてくんない、邪魔だって言ってんですけど」
「何だてめえ…!!クソが!!」
ああ、遅くて威力のないパンチ、そんなの普通に片手で掴めるよ。いや両手で掴むやつなんていないか。
パシッと音をならして、不良の拳は俺の右手に収まる。
「…クソが?クソはどっちだよ、こんなヘボヘボパンチして。このまま骨砕いてやろうか?」
グッと、握る力を強めると、不良の顔が歪んだ。残りの2人は、青ざめた顔で先に逃げた。腰抜けか。
「いっ…!!…、っわ、わかった、邪魔して悪かったから!!」
「…すみません、は?」
「す、…すみません…っっ!」
手を離してやると、半泣きでそいつも逃げていった。…何てやつらだ。
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