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「身体辛い?」
落ち着きたいのだろう
深呼吸しようとしている音が聞こえる
でも嗚咽でひくひくと失敗している
「……や、ばい」
ブランケットを頭から被って体操座りしていたが、次第に唸り声も混ざってきて過換気症候群の事もあるしそろそろやばいかな、とブランケットに手をかけた時。
それより一瞬先に絢が乱暴にブランケットを剥ぎ取った
そして、やばい。と。
「どうした?」
「切りたい、…切りたい」
左腕を上から握っていたのか服に血が滲んでいる
首筋と額に大量の汗をかいていて、今の絢の精神状態が良くないことなんてひと目見て分かった
セックスの後病みやすいと本人も言っていたし、昨日のこともあるからもっと慎重に見てやるべきだった
「よしよし」
でも、これ言ったら精神科的に終わってんだろうけど、絢限定でなら、このパニくる姿はくるものがある
というかマジで絢の顔が好きすぎる問題。
普段はあまり表情筋を動かさないから、セックス中であれ、泣き顔であれ、表情が動くと『あ、その顔も好き』となる
もうほんとに終わってる。
どうしようもないクソ野郎。
「何が嫌なの?」
膝に乗せ、後ろから抱きしめる
暴れたけど、無言でさらに強く抱き締めれば大人しくなった
「…やっぱ俺…汚い。」
「なんで?」
「分かってんだよ、頭では。
こういう生活やめた方いいって。けど、やめられない…
やって貰わないと、不安になる。
俺はどうして生きてるんだろうって、…うう」
言いながらもまた泣き出した
絢は基本的に本音を言う時、泣いてしまう傾向がある
それは心が慣れていないから。
普段しないことを改まってするから、心がびっくりして『泣く』という形に変換される
後ろから背中を撫でていればまたそっと口を開いてくれた
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