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204 side絢 違い
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side絢
息が詰まる
この感覚は久しぶりだった
ゆきとふたりの時は自然と感じないこの感覚。
ボケっとしながらあれこれと考えていたら手首を切っていた
血が出て、固まっていく
その様子をどこか他人事のように停止した脳で見つめていた
そしたら突然の吐き気。
トイレで戻していたらそのまま過呼吸に繋がった
毎度死ぬと思う
それくらいに苦しい
涙が出て、焦点が合わなくなって、変な声が出て、息のタイミングがズレる
瞬間、ぐるんっ。と強い眩暈に襲われ、気づいた時には倒れていた
前が見えない
目を開けると吐き気になる
暫くそんな事をしていると段々と惨めに思えてきた
旅行とか。…遊んで、思い出を作るなんて。
そんなこと俺には向いていないと、違う世界なんだと体に言われているような気さえした
苦しい呼吸を抑えながら何とか体を起こす
その後の記憶はあまりなくて目が覚めるとトイレの壁に寄りかかって眠っていたようだった
もう外は暗くなり始めていて一日を無駄にしたような気になる
若干残る息苦しさと眩暈、怠さ。スマホを弄りながらソファで何をする訳でもなくゆきの帰りを待っていた
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