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223 旅行当日。
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ピンポン ───
インターフォンが鳴る
時間からして絢とゆきさんだ
思わずぱっと葵を見てしまう
すぐさまそのあからさまな反応に照れくさくなって葵が反応するよりも早く視線を外した
スーツケースは当たり前のように自然な流れで持ってくれて、俺は自分のボディバッグだけを肩からかける
「あれ、絢ちゃんは?」
ゆきさんと葵が数言交わした後、そんな声が聞こえて葵の後ろからひょこ、と覗く
そこに絢の姿はなかった
「あいつもう起きない。」
え、と思ってその後思わず笑ってしまった
なに、絢既に寝落ちてるの?
車に着くと助手席で絢は眠っていた
黒いリュックを抱きしめるようにして眠っている
そのリュックには可愛いパンダのぬいぐるみがぶら下がっていた
「ほんとに寝てるの?」
「寝てる。ほら」
とんとん、と優しくゆきさんが絢の膝を叩く
「…ん」と小さく唸る程度で起きる気配はない
そっか。絢寝ちゃったのか。疲れてたのかな?
「移動長いですし、ゆっくりさせてあげましょ。
真慕も朝早かったし眠かったら寝ていていいからね」
葵は眠る絢を見て、可笑しそうにくすりと笑った
ゆっくりと車が出発して、それから高速に乗った
1時間くらいだろうか
それくらい経った頃、絢が起きた
「おはよ」
「真慕?…あれ……あぁそっか。おはよ」
絢が起きると何となく嬉しかった
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