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253 真慕からの贈り物
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「やっぱり絢だ」
振り返るとそこには真慕がいた
珍しく耳に髪を片方かけていて普通なら大人っぽく見えるはずなのに細くて柔らかそうな髪の生え際とか白い肌は大人っぽいどころか逆に赤ちゃんみたいな印象を与えた
手には小さな袋をひとつ持っていてその中身が何かは分からないけど、袋の可愛らしさから真慕の物なんだろうと予想はつく
「外行ってたんだ」
「うん。
絢はもう平気なの」
「さっきまで寝てたら回復した」
「ほんとに無理してない?」
何だかんだ優しいよな
でも心配されるのはあまり慣れていなくて気まずさから「大丈夫〜」と目を逸らして苦笑いした
「良かった
あ。葵と外回ってたら絢が好きそうなBARみつけた
夜ご飯食べ終わったら行ってみない?凄かったよ、中。」
「俺がいない間も俺のこと考えてるとか真慕、俺のこと大好きだね」
「自分でそんなこと言って恥ずかしくないの?」
「今のは真慕が恥ずかしくなるターンだったじゃん」
可愛いのか可愛くないのか分からない
くすくすとふたりで話していたら「あ、そういえばね」と思い出したように後ろにいた葵から袋を受け取る
それをそのまま、はい。と手渡された
「え、くれんの?」
「うん。」
「まじ?
ごめん俺なんもない」
「ううん、そういうつもりじゃない。
絢にあげたいって思っただけ」
真慕は意外と素直だ
たまにこちらが恥ずかしくなるくらい
ありがとう、と受け取ればその言葉には何か思うところがあったのかきゅ、と口を結んで葵にくっついた
いやどういう心境?
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