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130 after story 16
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忍は大パニック継続中だ。
「いっつも思うんですけど、写真が変な顔になっちゃって。」
しゃ、写真?!
「きちんと事前に撮っていけばいいんですけどね。」
アハハ、と屈託なく笑う杉さんに、震える手でコーヒーをお出しした。
遅れて風見さんにもお出しする。
び、ビフォーアフターってことなの?!
なんかそれ、確認されたりするの?
ドキドキがバクバクになって、心臓が苦しい。
と、扉が開いて、新しいお客様がいらした。
「いらっしゃいませ!」
「こんにちは、忍ちゃん。」
入ってきたのは、がっちり体型に豊満なおっぱいの突き出た山田さんだった。
山田さんの後ろから、もうひとり男性が顔を出した。
「うひょ!奥田様と風見さん!!」
その男性に風見さんは渋い顔をした。
「うちの鈴谷がご迷惑をお掛けしております。」
「いや、いつも元気があって良いよ。」
山田さんと一緒にいらした方は、鈴谷さんと言うらしい。
この人もおじさんと知り合いみたい。
目の前で山田さんが、ぼくと杉さんに目配せした。
ごめんなさいね、お騒がせして。
そんな声が聞こえてきた気がした。
「小夜ちゃんも来てたのね。」
「はい!・・・ふふ、なんだか絞られそうですね。」
「ええ。」
ふたりでクスクス笑っている。
「忍ちゃん、開店おめでとう。ワタシにもコーヒーいただけるかしら。」
「はい!かしこまりました。」
山田さんは杉さんの隣に座った。
山田さんって、明らかに付け足している。
揺れる大きな胸は、つまりそういうことだ。
だけど、体の他の部分は筋肉が張っていて、立派な男性体だったりする。
商店街を通って二丁目に行くオネエサンたちは、もっと華奢なのに、山田さんは・・・。
「・・・あの、山田さんに不躾な質問をしても良いですか?」
「あら、何かしら。」
いま、多分聞くしかない。
「山田さんは付け加えた感じですよね?」
その、おっきなおっぱい。
「え?!ああ、・・・これ?」
「はい。その・・・付けたら取らなくても良いんですか?」
山田さんは、目をパチクリさせた。
「そうね・・・ワタシは取ってはいないわね。これに興味があるの?」
やっぱり。
「はい。その・・・取る勇気がまだ無くて。」
山田さんは杉さんと顔を見合わせた。
「無理に取る必要は無いわ。」
「うん、おれもそう思います。」
え。
「え、捕まるんじゃ・・・。」
「え?捕まるって何に?」
え。
「え?」
3人で見つめ合った。
「つかまるって何ですか?」
と、山田さんが一緒に連れてきた鈴谷さんは、風見さんのお小言が終わったのか、山田さんの隣に座った。
「すず、こっちの話。」
「何でも話に割って入るのは良くないぞ。」
と、風見さんが杉さんの隣に座った。
ぼくから見て、右から鈴谷さん、山田さん、杉さん、風見さんの並びだ。
ちらりとおじさんたちを見ると、歩さんと席に戻って真剣な顔で話をしていた。
「掴まるっていえば、うちの子、可愛いんですよ!」
「あ!カウパボだ!」
いそいそと鈴谷さんがスマホを取り出して、みんなに画面を見せ出した。
「ほら!」
「うわ、可愛い〜!!・・・大きくなったねぇ!」
とりあえず山田さんのコーヒーを準備しながら、ぼくは内心首を傾げた。
捕まったカウパボさんがカワイイ?
どういうこと?!
捕まるってことは、取ってないってことで。
取ってなくて捕まった姿が、偶然、可愛かった??
「うわ、ボンボン掴んでるの?」
「最近のお気に入りで。」
ボンボン?!
頭の中で、チアリーダーが踊った。
「あぁ〜、ちょっとカウパボ、太り過ぎなんじゃないか?」
「そうなのよ、風見さん。むっちりボディーでしょ?」
太っちょのチア?!
「このぷにょぷにょのお腹に、おれも顔を埋めたい。」
ええ?!
「いや、顔面毛だらけになりますって!」
ええーーーーーーー!!!
剛毛なギャランドゥに顔を埋めたら、顔じゅうギャランドゥ!!
ビビったぼくの前で、鈴谷さんが続けて言った。
「やっぱり去勢したら太りますね。」
ええー?!
取ったのに捕まるって、どういうこと?!
ぼくは思わず、たたらを踏んだ。
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