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131 after story 17
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さて、何故忍がギャランドゥなどという言葉を知っているのか。
それは、ひとえに常連のおじさんおばさん(おじいちゃんおばあちゃん)のおかげだ。
「ジュリーって、このまえテレビに出てたんだけどさ。」
とか
「もう還暦すぎても、ひろみはセクシーだねぇ!」
とか
「冬美ちゃんのコンサートに行ってきたんだよ。」
だとか、聞いて育ってきている。
韓流スターにも詳しくなるし、演歌の話題にもついていける。
逆に、ボカロなんていうのは分からないし、現在の流行りは全く押さえていない。
これは同年代の友だちが居なかったことと、放課後はすぐに帰って店を手伝うか部屋で勉強をしていたためだ。
それに本人が、最新の情報を収集しようとしなかったことで、おじさんおばさん(おじいちゃんおばあちゃん)世代に特出して芸能界を含め、とても偏った知識が積み上がっている。
芸能人で奥村といえば「ちよ」が思い浮かぶし、中村といえば「玉緒」が真っ先に思い浮かぶ。
そんなわけで、西城秀樹から発生した昔の造語であるギャランドゥは、おへそから下のモジャモジャまでの繋がった腹毛のことであるのだが、忍は、それをしっかりと理解していた。
ちなみに、忍には無いが、歩には存在する。
男性ホルモンの多い人なら普通にあるシロモノで、なんなら胸毛から繋がっている猛者なんかも、相撲でみたことがあったりもする。
つまり、忍はそのギャランドゥが顔面に張り付いた自分の姿を想像して青くなった。
「あの・・・そんなに張り付くんですか?」
恐る恐る聞いてみると、山田さんは困ったように肩をすくめた。
「顔どころか、全身によ。」
!!!!
「換毛期は酷いですね、もう無限に出てくるし、無限にくっつきます。」
山田さんの言葉に頷きながら、鈴谷さんがそう付け加えた。
ひ、ひえぇええ!!
忍は思わず歩を見た。
・・・歩さんの、アレ。
換毛期には、無限に出てきて無限にくっついちゃうの?!
一応、ここで説明するが、カウパボは猫だ。
猫は春と秋に毛が生え変わる。
忍はカウパボをチアの格好をした人間だと思っている。
もう、全くのベ・ツ・モ・ノ!ベ・ツ・ジ・ン!なのだ。
あ、そうだ。
大事な事を聞かなくちゃ!
「その・・・きょ、去勢っていくらくらいするんですか?」
取るために学校に通うにしても、費用面は押さえておきたい。
「あら、いくらだったかしら。」
「15,000円くらいじゃなかったかな?」
鈴谷さんと山田さんは、顔を見合わせながら答えた。
何度でも言おう。
猫の去勢手術費用のことだ。
「それならぼくでも取れます!」
忍は思わずガッツポーズをした。
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