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「いや。俺はあの家を出てから連絡は取ってない」
楓さんは首を振る。
「でも健太が俺の親と連絡を取っているんだ。そして、俺が健太の親と連絡を取っているんだ」
おかしいだろう?と言って、楓さんはクスッと笑う。
「純也がお金を返したい、なんてなったら大騒ぎになって純也に会いたいなんて言ってくるぞ?」
楓さんの言葉に純也の眉が思い切り寄る。
「何もしない、あの人達の好きにさせておく。それが俺達が平穏に暮らせる秘訣だ」
楓さんがそう言うと、純也は納得したように小さく頷く。
「親は子の扶養義務があるから、お金は返さなくていいんだよー!もし返せって言ってきたら、僕が訴えてあげるから安心してね!」
健太さんは笑顔で純也にそう言うけど、健太さんに向ける楓さんの視線は冷たい。
「僕から純也が帰ってきたって純さんに連絡しておくから。純也は何もしなくていいよ」
「ありがとうございます」
純也が健太さんに頭を下げる。
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