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俺のために皆が色んな事をしてくれる。
純也も帰ってきてくれて、楓さんも健太さんも、そして社長も響平さんも一緒に住もうって言ってくれた。
感謝しかないんだ。
…だけど心がもっと愛を求めている…。
そして俺ももっと愛したいんだ。
この気持ちは決して口に出してはいけないんだ。
言葉にするのは怖い…。
恐怖しかない…。
そんな子供だとわかってくれていたからこそ両親は、どんな時でも愛情表現を体現して接してくれた。
そんな俺を叱るだけでもなく、何かを言う訳でもなくただ温かく見守ってくれたのが両親だった。
俺は知っている。
この欲求を埋めてくれるのは、もうこの世にいない両親だと……。
じゃあ俺はこの抑えきれない欲求を抱えてずっと生きていくのかな……?
いつか両親じゃない誰かが埋めてくれるのかな……?
そんな事をふいに思ってしまって、俺はそんな自分を鼻で笑って瞳を閉じた。
両親以外でそんな人現れる訳が……、
「なんでドアが少し開いてるんだっっ!!」
楓さんの声で俺はハッとする。
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