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「誰かを慈しむこと。誰かを愛すこと。誰かを心から大好きだと思える幸福」
響平さんが真っ直ぐに俺を見つめてくる。
「蓮先輩が俺に教えてくれたんです」
ドキドキって心臓の音が速くてうるさい。
「好きです、蓮先輩」
え…?
今なんて…?
「俺はあなたに会うまで誰かを愛す感情を知りませんでした。あなたが教えてくれたんです。だからこれから一生、蓮先輩を愛す喜び、そして蓮先輩から愛される嬉しさと喜びを俺に教え続けてください」
響平さんがクスッと笑うと、その息が俺の唇に掛かってブルッと身体が震える。
「わかっています。蓮先輩が家族しか愛せないって思っていることも」
どうして…。
響平さんが知っているんだ…?
「もちろん俺の好きは友達として好きっていう意味ではありません。恋愛感情の好きです。俺の気持ちを蓮先輩にはちゃんと知っておいてほしいんです」
響平さんは口許は笑っていて、目を細める。
それは獲物を獲るような鋭い目つきだった。
「ちゃんと俺の気持ちをわかってくれるまで、この手を離しませんよ…?」
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