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ダイエット3 米
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***
初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋取るな。前世の記憶の通りに米が炊けるのを待つ。
「優しい匂いね」
蓋を開けると、ふわっと湯気が上がる。白い米を混ぜると、少しだけ味見をした。
「………にた」
「ノアは後で」
ダイエット中のノアには摘み食いは良くない。悪役令嬢はというと、「日本食じゃ」と意味のわからない足踏み(ダンス)をしていた。
イモ、そこら辺の草(野菜)、魚、を天ぷらにしていく。
じゅわぁぁ
軽く衣を纏わせる。ノア用はカロリーを抑える為に少なめにした。
炊いた米に天ぷらを盛り付け特性の甘だれをかける。味噌汁、漬け物を置けば日本食の完成だ。
「完成です」
テーブルに食事を並べていく。
お祈りをすると、ノアはスプーンで上手に食べる。
「もちもち、しゃくしゃく」
「この甘いタレがコメに絡んで…サクサクのテンプラも美味しいわ。」
「このコメは初めて食べるが、味は少し甘いだけで、この上にあるテンプラと一緒に食べると美味い。」
「ふむ、100点!」
天ぷらの次は味噌汁、たまに漬物を食べて口の中をさっぱりとさせる。
「にた…てんぷらもうないでしゅ」
ノアの皿は綺麗にぴっかりんになっていた。ノアには少なかったか…
「ノア様、デザートがありますので、お腹いっぱいになると食べれなくなります。」
「そうよ、ノアちゃん。少し我慢よ。」
「…あい」
デザートはレモンシャーペット。さっぱりとしていて食べやすい。
「美味しいか?」
「あい!あまくておいちいでしゅ!」
夕食が終わると、悪役令嬢は帰って行った。ノアと俺は入浴タイム。大きな湯船に、プカプカと浮かぶアヒルがスイスイと泳ぐ。
ぽこんと膨らんだ自身の腹をノアは見つめた。
「ふとってる……」
うるっとした目に、俺はぎゅっと抱きしめた。
「母上達がなんと言おうと、俺はどんなノアでも大好きだ。太っててもいいんだ。」
「でも、だっこできないでしゅよ?」
「身体強化があれば抱っこできる。無理して痩せなくていいんだ。」
「にた…」
ぷるんとした頬が俺の胸にあたる。可愛い可愛い天使。太ってようが痩せてようが、天使が天使ならなんでもいい。
「ふとってても、だいしゅきでしゅか?」
「あぁ、大好きだ」
1ヶ月後、主食が米になった事でノアは標準体型となった。あのプルルンふにゅふにゅな頬が無くなったことに、少しだけ少しだけ残念に思う。
両親は米の方が腹持ちがいいと言いパンより米派となった。
☆☆☆
タヌキのパーカーを着たノアくんを描きました。関連イラストの方に載せてあります。
(作者より)
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