アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
留守番②
-
ひとりの時間が多いと、余計なことを考えてしまう。
紫音はどうしておれを拾ってくれたのかとか、
このまま帰ってこなかったらどうしよう…とか。
紫音のことを考えると身体がうずく。
その行為を思い出して身体が火照る。
でも、我慢できる。紫音が帰ってくれば、優しくしてくれるから。
紫音と約束したから、大丈夫。
もやもやに気づかないフリをして、退屈で不安な長い一日を繰り返す。
カレンダーにまたバツをつけた。
あと、、3日…。
一日が長い。やることがない。
紫音はたくさんの本を持っているけど、おれは難しい本は読めない。
美味しいごはんと、温かいベッドと、なにもかも揃ってるのに、紫音がいないだけで孤独を感じる。
だんだんと、野良猫のときの孤独が、あの生活の恐怖が足元に忍び寄ってくる。
紫音がいてくれなかったら、すぐにあのときに戻るんだ。
あのときは平気だったはずなのに、ひとりの時間がこんなにも辛い。
紫音、紫音。
はやく帰ってきて。
あと、1日。
明日は紫音が帰ってくる。
待ちに待った日だ。
期待と、ほんの少しの不安をもって、眠りについた。
その日は紫音の夢をみた。
紫音が帰ってきて、優しくただいまと言ってくれて、おれを抱きしめてくれる夢。
キスをして、もう我慢できなくなったおれの身体を慰めてくれて。
紫音…大好き。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 43