アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
15
-
「付き合わん」
「ガチめに好きな人いんの?」
「いる。って言ったときに誰なのかをいちいち聞いてくる奴は嫌い」
「うわ、牽制された」
「ごめん」
「あーしハグ有料なんすけど」
「それはすまん」
カメラを起動して、明度彩度調整してる彼女におれは言う。
「その前におれいいよって言ってないよね?」
「なにを?」
「キッ……スゥ」
「キモい」
「ディープキッ……スゥ」
「そこまで許してねえよ。調子のんな」
好きな人とするもんですよ、それ。言おうとして、一応この子はおれのこと好きなんだったと思い直す。
「もーちょい幸せなタイミングでしたら?」
「今幸せ」
「あらそう」
「あーたにフラれたぐらいで落ち込まねぇんすよ、あーしは」
「うーん。つーか、実はそんな好きじゃないっしょ?」
「顔面国宝だとは思ってる」
「あざっす」
「あとバカすぎ」
「あれ、急にディスられた」
「そこが好き」
「あざっす」
「イジメしないし、勉強頑張るし、悪いと思ったらちゃんと人に謝るし、お礼言える人だし」
「常識では」
「出来てないバカ多すぎ」
「はあ」
「だから、わりとガチめに好き」
「……………」
「って言ったら困るんでしょ。諦めるからチューぐらいさせてよ」
「……あー、はい」
ま、いっか。チューぐらい。
って、思ってた。
する一秒前までは。
「ごめん、やっぱ、出来ん」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
96 / 387