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「リカちゃん、また来てくれる?」
「…っ、うん!またカナタくん指名するから!」
豪奢な金髪を揺らし、女が頷く。営業スマイルで送り出すと、女は満足そうに送られていった。
「……はぁ、疲れた。予想より時間遅くなったけど、まだあいつ待ってるかなぁ……」
立て続けに着信を鳴らすホストで使うものとは別の、プライベート用のスマートフォンを取り出して操作する。ロックを解除して画面を開くと、1時間前に着信が入っていた。
『今夜いつものところで』
たった一言、それだけのメッセージ。同じように一言返し、僕はスマホをポケットに潜り込ませ、縮こまるようにして目的地へと歩き出す。そしてふと、帰り際の女のセリフを思い出して、ぽつりと呟いた。
「……当然。僕と話した人はみんな僕を指名するようになる。なんたって僕、ホスト界ナンバーワンの男なんだから」
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