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❊ イツキ編
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「こんばんは、入りま~す」
いつもの様に軽く声を掛けてから入店する。ボーイ達が挨拶をしてくるからそれを適当にかわす。
そして馴染みの深いボーイに店頭の様子を問い掛けると、彼は小さく微笑んだ。
「エースのお客様がいらっしゃってます。もうすぐ来るとお伝えしたところ、それなら待つと仰って…」
「分かった、すぐに行く」
ホストクラブにおけるエースとは、自分を本指名した客の中で最も多くの金を落とす者のことだ。自分が愛されるため、また自分だけを見てもらうため。自分に長く興味を持ってもらうためなど、エースになるレベルまでお金を落とす理由は様々だ。
そして俺についているエースは、友達営業な上彼氏持ちにも関わらず、じゃぶじゃぶと湯水のようにお金を使っていくのが日課だった。
……まぁ、金を落としてくれるうちは適当にあしらっとくが。
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