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❊ 夜、君と。
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凍えそうな寒さの中、黙々と目的地を目指して歩く。
それにもだいぶ疲れてきた。
ホスト用のスマホを取り出して指先で叩くと、一気に画面を通知が埋め尽くした。
「…うわ、こんなに僕返事したくないんだけど」
悴んだ手で画面をスクロールしながらため息をつく。
ホストとして店内で働く時はいいが、プライベートでこうも連絡を取ろうとされると丁寧に対応する気もなくなってしまう。
「……皆、僕に堕ちていく。でも僕は結局誰のものにもならないんだから、さっさと諦めればいいのに」
お金を落としてくれるのは有難いのだ。その分、プライベートや趣味に注ぎ込める。だが、その関係を過剰に信じて、恋人やそれに準ずる関係を求められるのは困る。
僕にだってプライベートがあるんだから、仕事でしか付き合いのない相手にプライベートに踏み込まれたくはない。
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