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歪な愛⑨
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《ガッチマンside》
レトルトの息が荒くなってる。
そこに、男達が戻ってくる。
男達はレトルトの体をツー…となぞる。
レ『…ひぁ、っ!!…ひ…ッ…』
…感度が高くなっているのか?
ああ、くそ、こんな声、俺だけが聞きたかった。
レトルトは苦しそうなのに、この声を聞くと一瞬ムラっとしてしまう自分が憎い。
『おー、いい感じじゃん?』
『ここまで感度いいとこれすんの可哀想だよな〜、ま、仕方ねえかw』
そう言うと、男達はレトルトの頬を撫でる。
…なんだ?何か持っている…?くそ、この角度じゃ見えな……
!!?
「おい、これ!!」
牛「な、何!びっくりした、事故りかけた」
キ「どうし───」
キ「っ!!これ、包丁…」
牛「…包丁?」
レトルトも気が付いたようで、ガタガタと震えている。
「いくらレトルトを人質に取られてるからって、やっぱり警察に…」
『あー、殺されると思ってんの?
まあ感度高くなってっから痛いだろうけど死にはしねえから』
その言葉を聞き、言葉を飲み込む。
その包丁が何に使われるのか、想像もしたくないな。
すると、その男がレトルトの足を掴み──
レ『あ゛───ッ!!、?』
レ『い゛…ッ、あ゛ああぁぁ!!!!!』
「レトルト!!!」
キ「な、にこれ…うそ、」
レトルトの足を切っている。
…いや、足の健、か?
ああ、歩けなくするのか。くそ、最悪だ。
下手に切ってしまい処置がうまくいかなけれぱ、レトルトは一生歩けなくなってしまう。
「ああ…くそ…どうすりゃ…」
うっしーは画面を見ようとしない。
この声から想像が出来てしまうんだろう。
だけど、うっしーの横顔は怒りで満ちていた。
何も言わないけれど、歯を食いしばっている。
キヨは…言葉を失っている。
そりゃそうだな、こんなの。
俺が1番歳上なんだ。
こういうとき、しっかりしないといけないのに、
……くそ、
なんでレトルトなんだよ。
レ『っう゛…ッぁ……い゛…ッ』
泣き叫んだからだ。声が枯れている。
声にならない叫びが俺の耳に入る。
愛する人の、悲鳴が。
レトルトの足がぶらんと下がる。
成人男性にしては細く、白いその体は男たちに軽々しく持ち上げられ、地面に置かれる。
「おい…出血が…」
2人もわかっているんだろうけど、2人の代わりに俺が口にする。
キ「…うん……血、やばいよね…?」
レトルトは起き上がる力も入らないようで、うずくまって掠れた小さな悲鳴を上げている。
レ『……ひッ……』
男達を見るレトルトの顔が、もうぐちゃぐちゃだった。
レトルトの周りにはレトルト自身の血溜まりができており、その目は晴れている。
そのまま男たちに包帯を巻かれる。
だが、大きな傷口に手や包帯が触れる度、「い゛ッ…」と声が出ている。
「……まじで殺してえなこいつら」
つい口に出てしまい、あっと口を塞ぐ。
だがその気持ちは2人も同じようで、何も言わない。
牛「足の健切られたんだよね?」
キ「…うん」
ガ「かなり手慣れてた感じだったよ」
牛「……」
うっしーはこっちを見ない。
俺らの方には、今にも死にそうなレトルトの姿があるからだろう。
キヨはレトルトがこうなっている状況をまだ受け入れられていない様子だ。ショックが大きいんだろう。
…やっぱり、俺が…。
俺が、なんとかしないと…。
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