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美しき悪魔(2)
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「……あぁ、カレン…今だけは私のものだ」
「っ……お父様」
カレンから強請ったような口付けに満足したベリアルは
そのままカレンの顔を手で固定すると、離すつもりはないと口付けをより深いものへと変えていく。重なった唇をこじ開け舌が口内に侵入してくる。声を出しかけたカレンはいとも容易く侵入してきた舌に蹂躙され嬲られる。
苦しさと共に口内に流れ込む唾液をなるべく喉へ流さぬよう息を詰め喉を絞る。
こうでもしなければ後々痛い目にあう。
しかしベリアルから与えられる快感と苦しさに鼻だけでは息が持たなくなっていく。
口内を犯す舌は長く器用で無遠慮に掻き回してくる。
結局飲み込むよう仕込まれた唾液をカレンは喉へと送り込む。
「……いつもこれだけは拒むな、カレン。今更慣れたことだろう?」
「慣れませんよ……」
ベリアルは息を切らすカレンの濡れた唇を指で拭うと、先程の抵抗がキス自体を拒んでいる訳では無いことを知っており揶揄する。
カレンの拒んだベリアルのキス、彼の唾液には催淫効果があり、どんな相手でも堕とせるようにある程度悪魔としてのステータスがある。意識的に流出をある程度調節できるだろうに、全くしてこないあたり気に入っているのだろう。毎度盛られる側としては辛いものである。
遅延性毒のように回るそれはいつ効くものか、効果がいつまでかも分からず少々面倒なことこの上ない。
ドクッと跳ねた心臓は果たしてそのせいか気のせいか、意識も相まって感覚が鋭く変化する。
素肌を滑っていくベリアルの掌が伝ったところがまるで、負傷した時のようにジクジクと熱を持つ。
「熱いな……この手に温度が宿らないのが残念でならない」
「ッ…そんなことありませんよ」
対照的に熱を持たないベリアルの手は冷たく、熱を持ったカレンは彼は低い体温が熱を奪っていって心地いい。
服の切れ目から差し入れられた手がさわさわと胸あたりを彷徨っている。カレンはもどかしさに息を詰め、返答を返す。
ベリアルはその返答に良かったと笑うと、カレンの胸元で往復している手の動きが目的を持ち、触られる期待で固くなる赤く小さな主張を捉える。
ビクリと体が跳ねたのは指が冷たいのか期待していたからか、ハッキリしない。敏感に感じてしまう身体が恨めしい。
ベリアルは捉えたものを親指の腹で捏ね、時折押したり摘んだりしながら緩急をつけ、しなやかな指先で弄ぶ。ジワジワ競り上げるような快感が腰に重たく溜まっていくのを耐える。
「相変わらずいい反応をするな」
「そんなこと…っ」
口角を釣り上げてカレンを弄ぶベリアルは変わらぬ反応を示すカレンに満足気で、胸で遊んでいた手を腹を伝い下腹部へ、更にその下へと手を伸ばす。
期待した刺激に言い返そうと思った言葉が詰まる。
「もうここをこんなにしているものを、反抗するのか?」
「…っお父様」
「カレン、期待していたんだろ?」
ベリアルの手はゆっくり形を確認するように、ズボンの上から反応し形を浮かべるものをなぞる。
指先で輪郭をなぞり、下から上に指の背を滑らせる。それだけで更に質量を増し、皮の布地がきつく突っ張る。
ベリアルはそれを嬉々として眺めカレンのズボンに手をかける。
「きついだろ?こんなにして……」
「いいえ、大丈夫です」
カレンは専ら羞恥で首を横にずらし視線を外すと痩せ我慢に返事を返す。それを知っているベリアルは特に気にもせずズボンのフロントをくつろげるとグイッと下げ、足から抜き去り下に落とす。
「ッ…お父様、お気使いなく…あっ」
「ん?」
窮屈だった布地がなくなると、既に反応して硬くなっているものは弧を描き上を向いて主張する。唾液の催淫作用も相まってか隠せない興奮にカレンは身動ぐ。あまり見られたくないためにベリアルの意識を逸らそうと言葉を発する。
しかしベリアルはそれを聞く気はあまりなく、その主張するものへ手を伸ばし掌で優しく撫であげる。
「お父っ様…」
「こちらの方が素直で可愛いな…それと、いつになったら私の名前を呼んでくれるんだ?」
「今更…そんな事言われましても」
ゆっくり動いていたベリアルの手は徐々にスピードを上げカレンを追い詰めていく。腰に重たく響く快感に嬲られながらカレンは父が言わんとしていることを察するが、今更名前で呼ぶなど小っ恥ずかしく、それに実の父である者を名前で呼ぶのもなんだ違う気がして首を振る。
「そうか、まあ確かに今更かもしれない…」
「アッ…お父様、もう離して…離してッくれませんか」
器用に撫で回されプクリと先走りが漏れる感覚にカレンはシーツを掴み、ベリアルに手を止めて欲しいと伝える。
切れ切れになる言葉だが聞き取れる範囲であろう。
ベリアルは限界が近いのであろうカレンの捩る姿に満足し、より一層手の動きを激しく動かす。
まだ話す余裕のあったカレンだがシーツを巻き込む指に力が入っていき、快感を逃がそうと目を細めて身体を捩らせ逃げていくようにずり上がって行く。
「そろそろ果てそうか?」
「はいッ…ですから…手をお離しイアッ…下さい」
「我慢するのは良くないな、それともそう言うプレイでも希望か?それならいくらでも付き合うぞ」
カレンは激しく動くベリアルの手を止めようと腕を掴む。力の篭った手であるゆえにベリアルは「邪魔だ」と言い放ち、魔力で鎖を構築するとカレンの腕に繋ぎベッドのヘッドサイドに伸びる金属の装飾に引っ掛ける。急に奪われた自由にカレンは腕を捩って逃げようとするも、ガッチリ固定されたそれはうんともすんとも言わなかった。
抵抗できないカレンに満足したベリアルは刺激を再開しカレンを追い詰める。
「もう、もう出そうです…お父様、アッ…お願い、ですから、離して、下さい」
カレンは首を横にひねって懇願する。それでも刺激は止まらず先走りでスムーズになった動きに限界であると頭でサイレンが唸る。別に達していけないわけでも止められている訳でもない、それでもどうしてかダメだという背徳感に背を引かれ耐える。
それにこれで絶頂したところでベリアルはなにも言わなければむしろ笑みで見て喜んでくれるだろう。
それだとしてもここからの攻め苦を思うと今達するのはやめたい。
「アッ、お父様…もう、出ちゃいッ、ます…ッ…アァ!」
カレンの懇願虚しく、結局カレンはベリアルの手に欲を吐き出し息をあげる。達したあとの余韻に浸り気怠いが手を離してくれなかったベリアルを目に映す。
「そんな顔をしたところで何も変わらないぞ、色欲に濡れるお前は酷く美しい…さあ、早く堕ちてしまえ」
ベリアルは息を整えようと開くカレンの唇へ口付けを落とした。1度達したことで力の抜けたカレンを起こすと、ベッドサイドに括った鎖の繋がりを外しベリアルはそれを天井からぶら下げた。鎖で両腕を吊る形になったカレンはベッドに膝立ちの状態になる。
この責め苦はまだまだ終わりそうはなさそうである。
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