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「え?ちょっと待ってよ春日ッ」
「うわっ」
焦った声と同時に左腕を掴まれ、後ろに引かれた為バランスが崩れる
(へ?え?えぇえ!?ど、どういう状況だよ)
気が付けば、俺は佐久間の腕の中にいた
それは見事にスッポリと。
キャーという悲鳴が周りから沸き起こり、携帯を向けられ、悪夢としか言ようがない
マジかよ!
俺が何したって言うんだよ、泣きそう…
力いっぱいギュッと男に抱きしめられいるのも、同じ男なのに腕の中に収まっているこの体格差も。
「くっ、離せよ~」
必死にもがいてみたものの、背中にまわされた腕にガッチリとホールドされていて、微動だにしない
すると背中に回っていた腕の感触がなくなり、その手が俺の頬をなぞり顎をへと移動する
クイッと顎を掴まれ顔を上げさせられるとそこには
欲情した目をする顔がアップにあった
「うおっ、近けっ」
「春日…」
顔をのけ反らせようとすると奴の顔がさらに近づく
嘘だろ、こいつマジでヤバイ
頭の中で警鐘が鳴り響く
「ちょっ、」
「可愛い…」
息を荒くして
残ったもう片方の手がいつの間にか背中から腰にへとスライドし、佐久間の体へと引き寄せられる
「ひっ!」
密着された下半身にゴリっと硬い感触
グリグリと擦り付けてくるのは、考えたくないけどコイツの昂ったモノと分かって、鳥肌が走った
そして…
「ハァハァ…し、舌入れないから、触れるだけにするからッ。だから…ちゅーしよっ」
「へ?」
ちゅーー?って…
キス!?
なっ、何ィィィィィィ
ブワッと寒気が一気に駆け上がる
こんな好奇の目に晒されているような所で、これ以上…
「好きにさせてたまるかッ」
「ぐはッ」
考えるよりも早く手が動き、反射的に出した俺の右拳が奴の脇腹にめり込んだ
「はぁ、はぁ……く、くぉらぁぁ、今何しようとしやがったぁ。この変態が!に、二度と……俺に近づくんじゃねえぇぇぇ」
なんとかファーストキスを死守出来た安心感と、このいたたまれない空気に終止を付けるべく言葉を吐き捨て
逃げるように走り出す
「怖ッ、変態怖ぇえええっ」
あんなに楽しみにしていたマンガも忘れて
猛ダッシュで家に帰った俺は
次の日
この衝撃的ニュースが学校中に広まっているなんて
この時には考えられなかった
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