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マヌルネコ
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素人ではなくて、プロのモデルをきちんと使ったほうがいいと千歳は訴えたのだが、聞く耳を持たなかった。
顔の映らないパーツモデルだったので、千歳もしぶしぶ了承したのだ。
試行錯誤しながらの毎日は、二人ともお金がなくて貧乏だったけれど、人生で一番楽しい時間だった。
「もったいないな。オメガでも安泰だっただろうに」
「そうですね……本当に馬鹿なことをしたと思います」
三行半を突きつけられた事実に、千歳は乾いた笑いを漏らした。
足の上でユキが身動ぎ、千歳は落ちないように支える。
レグルシュがその様子を感情が読めないような表情で、見ていることに気付いた。
「あっ、すみません。ユキくんに触っては……いけませんでした」
レグルシュは、ユキが千歳にくっつくのを嫌っている。
千歳はなるべく揺らさないように、ユキを床の上に下ろす。
レグルシュは特に小言をぶつけることもなく、夕飯の支度を始めた。
……────。
お昼寝から起きてきたユキは、こくりこくりといまだ夢の狭間にいる。
居候生活には、レグルシュの手作り料理もきちんと三食ついている。
何か手伝えることは、と千歳は申し出たのだが、レグルシュには「何もしなくていい」と言われていた。
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