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11日目、フラグ回収2回目。
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野上魁輝、あと2ヶ月くらいで13歳。
ついにバレました。死にたい。
「………あの、うん。別にいいと思うよ?うん。そうだよ、うん」
「…………」
なんで見ちゃうんだよてかなんでそこ一番に隠さなかったよ俺……。
つい5分くらい前にあの薄いけど高い本が遼哉に見つかった。しかもよりにもよって最後までチョコたっぷりならぬ濃厚シーンたっぷりなアレが見つかってしまった。これは絶対的に友達一人失ったやつだ……、あああどんどん友達減ってくね……。
俺がデスクチェアの上で体育座りをして落ち込んでいると、床にあぐらをかいて気まずそうにした遼哉がちょんちょんと俺の肩をつついてくる。
「ほら、ホントだって。人の趣味は人それぞれだし。偏見とかもたないよ?俺」
「励ましとかいらない……、キモいよね腐男子とか、うん。知ってる……」
「………」
魁輝がすごく縮こまってる。
まぁふ、腐男子?ってバレたのはそりゃあ人生の終わりだとかそこらへんまで行くのかもしれないけど。
「はぁ……」
「ビクッ」
俺がため息をつくとわかり易く肩が跳ねる。その肩を掴んでグイっとこちらを向かせる。
涙目で上目遣いでその上体育座りで縮こまってる。ビクビクしてて、うん。
きゅん。
………、単純な脳みそかもしんないけど、それだけでも可愛いと思ってしまう。最近の俺はなんだかおかしいらしい。
とりあえずビクビクしてる魁輝を落ち着かせるためしっかり目を合わせる。
「あのな、さっきから言ってるけどそういうのに対して偏見持たないし、別に腐男子だっていいだろ。自由な愛を好むとか全然いいじゃねぇか」
「っ……。……、本当に?友達やめるとかない?」
「ないっつってんだろ」
疑り深い魁輝にはっきりそう言うと魁輝はホッと安堵した表情になり、その直後ボロボロと大粒の涙をこぼし初めた。
「は!?何泣いてんのお前」
「しょおがねぇだろ!っ…、ぼっちなめんなよ!うぅ、こっち見んな……」
ぐしぐしと顔を隠すように乱暴に目の辺りを手で拭う魁輝。
………あ。かわいい。
気づいた時には手が動いてた。
目の前に魁輝の驚きでまん丸くなった目が映る。
擦りすぎで目の白目んとこと周りが赤くなっている。
そしてなにより唇に、柔らかな感触。
「……へ」
「………」
………あぁ、やっちまった。
フラグ回収2回目。
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