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12日目、花が咲く。
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「………」
「………」
泣いてたら、いきなり遼哉の顔が目の前に来ていました。
………え?
え、え、ちょっと待って、え?今俺ちゅーされたの?なんで?は?
……あぁ、気の迷い的なあれか。それかアレだ。元気の出る魔法とか、泣き止ませるためのやつだ。きっと遼哉の家とかまわりの友達は普通にこうやってるんだ。だってナチュラルで流れるような動きだったもん。慣れてるもん。そうとしか考えられないむしろそうであれ。そしてサッカー部のあいつとかあいつとイチャイチャしててくれ。
だんだん思考があらぬ方向へとそれていく中、遼哉が慌ててバッと離れた。
「っっ!!!!ご、ごめ、その、これはだな、」
「え!?あ、いやわかってるよ、別に気にしてないし遼哉にとってはこういうの普通なわけで俺を慰めようとしてくれたってことだろ?まぁ俺の趣味はバレちゃったわけだけどまぁそれを逆手にとってこれからは存分に俺に美味しい展開をサッカー部で提供してください!!!!」
あ、考えてたら涎出てきた。いけないいけない。
なんか魁輝が頭の中でとてつもなく変な自己完結をしてしまったらしい。顔がだんだん締まらないものへとなっていき緩みきっている。
てかこいつさっきなんて言いやがった。キスが俺にとって普通?慰めようとしてキス?挙げ句の果てにはホモを何故かサッカー部で提供しろと?なにを言ってるんだこいつは。そんな気色悪いこ……と?
なら、なんで?俺には玲華がいるだろ。
……待てよ、待て待て待てちょっと待て落ち着け俺。
早くも脳内が腐男子?に感染し始めたんじゃないのか?魁輝なら平気って?まずなんで俺はあのときキュンとか言ってんだよ かわいいとか言っちゃってんだよ。ありえねぇだろおかしいだろ。
自分の脳内も混乱し始め、きっと声に出していたら魁輝は今頃死んでいるだろうグサグサと刺さる言葉ばかり並べ始める。
でも、そんな言い訳とか理由とか考えていけばいくほどに。
(あぁ、違うな。玲華どうこうじゃなくてこれはもう……)
気づいたら止まらない、っていうのは多分これ。
あぁ、ありえない。どうしたものか。
彼女というものがありながら、俺は恋に落ちた。
花が咲く。
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