アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
My first girl friend・・・・2
-
2
ボクには昔から売春婦願望があったのかもしれない。
高校生の頃、実際に何人かと援助交際をした。(正確には初めてあった森さんの後4人)
ボクの体、ボクのセックスをお金で買ってもらう時、ボクは毎回つたない「女装」をしていた。
女の子の格好で知らない男の人に抱かれてお金をもらう。
それは、ボクの頭の中の女の子「まゆ」とセットのファンタジーだった。
男の人たちは、割り切りという言葉を使ったけれど、ボクのファンタジーはもっとロマンチックな悲壮感に満ちていて、普段はセックスなんてオナニーと同じみたいなボクにとって、お金で汚されることで女の子としての処女性の幻想を守っている、そんな感じだった。
自分でもややこしすぎて、ものすごく暇なときにちょっと自己分析してみてうんざりしたのだけど。
そんなボクが大学生になって、さらに図々しさを身につけ、ニューハーフ風俗に興味を持ってしまうのは納得の流れだと思う。
ボクには女装仲間はいなかったし、そういうコミュニティに属する気もなかったんだけど、はたしてボクってその筋で通用するの?という好奇心はあった。
今時のニューハーフヘルスは、まだ体に手を加えていない女装子、男の娘といったキャストも人気で、みんなすごくかわいい。
彼女たちを見ていると、ボクももっと可愛くなれるんじゃないかって思えてくる。
何より女の子の姿でいる理由が出来る。女の子の姿でいる時間を増やせる。
というわけでボクは、先月大手チェーンの鶯谷店に入店した。(笑っていいよ)
さすがに地元でやる勇気はないし、大学の友人たちに渋谷や新宿で目撃されてしまうのも嫌だし、で鶯谷なのだった。
◆
面接は、駅近くのいかにも風俗店の面接やってるって感じのテーブルがあちこちに散らばった広い喫茶店だった。まわりはみんな綺麗なお姉さん。
ボクはだいぶ慣れてきた感じで紺色のハイウエストのサスペンダーミニスカートに胸元がレースになったボーダーのカットソーで女子大生らしいマリンコーデ。なるべく輪郭をカバーするセミロングの内巻きウィッグにベレーをかぶって、なかなか紛れていたと思う。思ってたのだが……。
「背高いね」
マネージャーさんにまずそう言われてしまった。
「あ、ああ、高いですか?大きすぎます?」
「ん?そんなことないよ。スタイルいいねってこと。脚長いし。ほら、顔はさ、なんとでもできるけどスタイルはね、なかなか」
なかなか迂闊な人だった。
学生証を前に、マネージャーさんはにこやかに僕を見つめる。
小柄で優しげなメガネさんだけど、なんとなく昔色黒かったんじゃないかな系のチャラさも臭う。
「学校、沿線だね。今日は学校から?いつもその格好?」
「いえ……家からです。学校は男の子の格好です……」
「うん、そこは大丈夫。待機所があるからね。そこで着替えてメイクできるから。学生さんとかね昼間は会社員って子もいますよ」
ああ、そういうの。そういうのいいな。そういう場所や時間がボクの日常にできるのいいな。
彼はボクがwebから送った応募フォームをタブレットで見ていて、そこに書いてある内容──恋愛対象=男、男性との性体験の有無=有、希望月額なんかにいちいち頷いていた。
「月10万でいいの?」
「え?まあ、そのくらい稼げるようになればなあと」
「それ以上稼げるよ」
「は?いやぁ……はあ」
「体まだいじってないんですね」
「はい」
「ホルモンも?」
「はい。やってないです」
「そ。うちはホルモン代も相談に乗れるから。いいきっかけだから始める?」
「えっ?……えっと」
マネージャーさんはボクに向きなおるように膝を組み直した。
「多分この仕事は、今の伊藤さんにとって大きな実益を兼ねるとてもいい仕事だと思いますよ」
「実益……」
確かに。好きなだけ女の子の姿でいれて、お金稼げて、「女子友」ができるかもしれなくて。
「流れとしては、体験入店で入ってもらって、自分で仕事内容とか確認して、それから決めてもらう感じだけど……今日どうします?入ってみる?」
ボクは思わず頷いた。
「そ。じゃあ行きましょうか」
あっさりとレシートを取り立ち上がったマネージャーさんにボクも従った。
よくわからなかったけど、ボクでも「女の子」としてパスできたみたいでちょっと嬉しかった。
後で、面接で落とされる子なんてほぼいないってわかったけど。
待機所と呼ばれてたのは、普通のマンションの一室で、事務所も兼ねている2LDKの部屋。昼間だったけどボクが行くと、4人の「女の子」がソファーセットの上でめいめいくつろいでいた。
マネージャーが連れてきたボクを無愛想にちらりと見る子、ニッコリ微笑えんでくれる子、めいめい。
みんな胸にくっきり谷間があって、ニューハーフさんだった。
ボクニューハーフさんに会ったの初めて。
一人の子が何か飲む?と優しい声で聞いてくれた。
かわいい!
この子すごくかわいい。
柔らかそうでサラサラツヤツヤな自前の髪の毛。ふんわり色白のお肌。オルチャンメイクっていうの?小柄で華奢で韓国のアイドルみたい。
見つめたままボクがどぎまぎしてるとハーブティー入れてあげると小さなキッチンに立っていった。その子の背中にマネージャーが声をかける。
「かれんちゃん、ちょっと彼女のメイク見てくれる?」
げ……やっぱボクイケてないのか!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 9