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「静…お前……」
拘束が緩んだのを感じ、僕は会長の下から抜け出した。
そして、ベッドの隅で膝を抱え、身体を縮こまらせる。
昔の事を思い出し、身体が震えてしまっていた。
怖かった思いや寂しかった思い。
辛い記憶が押し寄せて、僕は混乱した。
その時、バタンッ、と、ドアの開く音がした。
視線を向けると、そこには藤枝先輩がいた。
「何をしている。」
先輩は僕と会長を交互に見たあと、会長の腕を掴んで、無理矢理部屋の外に追い出した。
そして、会長が入って来れないよう、鍵をかけた。
仮眠室は防音になっているのか、すぐにシンとなる。
僕は、まだ震えている身体を無理矢理動かし、ベットから降りた。
シャツのボタンを閉めようとするが、上手く出来ない。
「先輩…すみません……すぐに………」
戻ります、と言いかけた時…
僕は、先輩に抱きしめられた。
「強がらなくていいと言っただろう。」
先輩はそう言うと、ポンポンと優しく背中を叩いてくれた。
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