アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
24
-
「先輩…」
(あの時の事…覚えてくれてたんだ……)
僕は先輩の背中に腕をまわして、ギュッと抱きつく。
さっきまでの混乱していた気持ちが凪いで行き、身体の震えも治まって行く。
ずっと一人で生きてくんだって思っていた。
誰にも頼らずに、ただ一人で…
だけど、先輩はそんな僕の強がりを、いつも見抜いてしまうから…
寂しくて……辛いんだって…
本音が溢れてきてしまう。
先輩は、そんな僕の気持ちを受け止めてくれるように、包み込んでくれる。
そして僕は、温かい気持ちになるんだ。
側に居たい…
今は仕事の手伝いしか出来ないけれど、僕もいつか…
先輩の役に立ちたい。
そう強く思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
僕が落ち着いたのを確認して、先輩と僕は二人で会長室に戻った。
会長の姿は既に無かった。
先輩は、今月末にあるスポーツ祭の種目決めが難航し、来るのが遅くなってしまったらしい。
今日は、急ぎの仕事だけ片付けて、終わりとなった。
僕は部屋に帰ってから、先輩に抱きしめられた事を思い出し…
一人でフワフワドキドキしてしまったのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 66