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次の日、課外が終わると僕は急いで部屋に帰り、下ごしらえしておいたクッキーを焼き始める。
先輩と焼きたてのクッキーを食べるために用意しておいたのだ。
僕は早く先輩から連絡が来ないかと、携帯を握りしめて落ち着かずにウロウロしていた。
ちなみに、この学校の寮は基本的には2人部屋だが、僕は特待生なので1人部屋だ。
その他にも、成績優秀者で希望する人や、生徒会役員などは1人部屋だ。
クッキーが焼けそれを適当に盛り付けると、僕は気持ちを落ち着けるために夏休みの宿題に取りかかる事にした。
机に宿題を広げシャープペンを走らせ始めると、携帯が鳴り出した。
急いで画面を確認すると、先輩からだった。
「はい、もしもし…」
僕は緊張しながら通話ボタンを押し、電話に出た。
「藤枝だ。今から行って大丈夫か?」
「はい…!大丈夫です。」
部屋番号の確認などをして電話を切る。
(ついに先輩が…)
僕はドキドキする胸を抑えながら落ち着こうと頑張った。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴る。
すでに玄関付近で待機していた僕は、すぐにドアを開けた。
開けたドアの先には先輩が立っており、
「邪魔をする。」
と言って、玄関に入った。
僕は、どうぞ、と言って先輩に部屋に上がってもらった。
「…なんか…いい匂いがするな。」
部屋に入るとすぐに、先輩が言った。
「クッキーを焼いたんです。…あ、どうぞ座って下さい。」
先輩にリビングのソファーに座ってもらい、クッキーを差し出す。
「今、紅茶を入れますね。」
僕は紅茶を入れるためキッチンに行った。
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