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緊張する…でも嬉しい……
心地良く高鳴る胸を感じながら紅茶をいれ、リビングに戻る。
「…先輩……?」
先輩は立ち上がって、僕の机の上を見ていた。
「…勉強してたのか?」
「あっ…」
(宿題…出したままだった。)
「夏休みの宿題を少し…」
僕はテーブルに紅茶を置きながら答える。
「テスト…学年で1番だったらしいな。…五嶋が張り出された順位を見たと言っていた。」
先輩はそう言うと僕の方に来て、
「よく頑張ったな。」
と言って、頭を撫でてくれた。
(う……嬉しい………!)
テストの結果を…そのための努力を…こんな風に褒めてもらった事なんてなかったから…
先輩は僕が自分でも気づいていない"欲しいもの"をいつもくれる。
「ありがとうございます。」
僕はいつもの分も含めて、笑顔でお礼を言った。
先輩は僕の顔をジッと見たあと、ギュッと抱きしめて来た。
(わあっ…)
僕は一気に顔に熱が集まるのを感じた。
(心臓の音、聞こえてるかもしれない…)
そう思いながらも、僕も先輩の背に手を回して、制服をギュッとつかんだ。
先輩は抱きしめたまま、頭を優しく撫でてくれる。
(すごく心地良い…)
僕は先輩の胸に頭を預けて目をつぶった。
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