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story.01 新しい季節
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「歩夢〜!」
俺を呼ぶ俺の大好きな声に
俺は振り返った
そこには、やっぱり
俺の大好きな人が立っていた
「紘〜!」
俺が大きく手を振ると
君はこちらに向かって駆け寄って来た
そして勢いよく
俺に抱きついてきた
「うわっ!びっくりした…」
「ふふっ!」
「ふふっ!じゃないよ…。全く…相変わらずだな…」
「何さ〜!…相変わらずな俺は嫌い?」
「…っ!」
俺の耳元でそう囁いた紘に
不覚にもドキッとしてしまう
多分、俺の顔は真っ赤だろう
「あれ?歩夢、照れてる?」
「…照れてなんか…ない」
「ふーん?」
ニヤニヤしながら俺を見つめる紘を
俺は無視し、歩き出した
「ちょっと、待ってよ〜!歩夢〜!」
紘のその声を背中で受けながら
俺は歩く
あれから4年が過ぎ
俺たちは無事、大学を卒業した
これから向かう先…
そこが俺たちの赴任先
今日から、正式に教師になる俺たち
偶然にも、同じ学校に赴任する事が決まり
少し安心している
「でも、本当よかったね!無事卒業出来て」
「そうだね。無事教師にもなれたし」
「歩夢の白衣姿かー…。絶対似合うんだろうなー…」
「そっちかよ…」
ニコニコ笑っている紘を見て
自然と緊張感もなくなっていた
紘のおかげ…かな?
「よーし!頑張るぞー!」
「ははっ…張り切ってるね?」
「これくらい元気で張り切ってないと、体育教師は務まらないでしょ?」
「確かに、そうだね」
「よっしゃ!行くよ、歩夢!」
「え?あ、ちょ!待ってよ!」
一体どんな学校なのか
少し胸を膨らませながら…
勢いよく走り出した紘の後を追って
俺も走り出した
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